「走れ！走れ走れメロス」「メロスたち」

おととしの「地方の時代」映像祭・市民・学生・自治体部門で優秀賞を受賞した「走れ！走れ走れメロス」の劇場版映画とその続編です。
島根県で最も小さい分校の高校生たちが初めて演劇と出会いコンクールにチャレンジしました。コロナ禍の中、無観客の舞台からのスタート。他校とのレベルの差を痛感しながらも諦めない４人の高校生たち。「いつか満員の客席の前で思い切り演じ、思い切り大きな声で（旧掛合高校の）校歌を歌いたい」…その強い思いが予想外の疾風を巻き起こします。
東京・下北沢で待っていた予想外の評価。そしてそれぞれの旅立ち。メロスのようにひたすら走り続けた高校生たちの青春ドキュメンタリーです。

「Silent Fallout　乳歯が語る大陸汚染」

Silent Falloutとは、静かに降り注ぐ“放射性降下物”のこと。1950年代からネバダ核実験場等で100回以上行われた大気圏内核実験はアメリカ本土を中心に広範囲の核汚染を引き起こしました。核汚染から子どもを守ろうと立ち上がったのは全米各地の母親たちでした。彼女たちが集めた「乳歯調査」データがケネディ大統領をも動かします。
今年は、ビキニ水爆実験で第五福竜丸が被爆してから70年。伊東英朗監督は長年にわたって南太平洋での核汚染を追い続けてきました。被ばくした日本のマグロ漁船は約1000隻に上り、多くの乗組員ががん等で早逝しているのです。伊東さんは、2005年に「わしも死の海におった」で「地方の時代」映像祭グランプリを受賞。それ以降も映画「放射線を浴びたX年後」「放射線を浴びたX年後Ⅱ」などで、告発を続けてきました。『Silent Fallout』は「放射線を浴びたX年後Ⅲ」にあたる作品です。「核廃絶を成し遂げるにはアメリカの世論を動かすしかない」と伊東さんは語ります。昨年から行っている英語版の劇場上映は、複数の賞を受賞。伊東さんはこの夏以降もアメリカでの上映活動を続けます。
（後半のトーク部分では「放射線を浴びたＸ年後Ⅱ」の一部も紹介しながら、日本における放射能汚染の実情も紹介されます）

「やったぜ！じいちゃん」

生まれつきの脳性マヒで身体が不自由な74歳のじいちゃんが、仕事をし、家族の愛に囲まれ毎日を楽しく過ごしている。そんな日常が「生きる」とは何かを教えてくれる。

「がんばれ！小さな映画館」

コロナ禍の影響もあって各地のミニシアターが苦境に立っている。しかし地域における文化発信の拠点を失ってよいのだろうか。

「通信簿の少女を探して～」

偶然購入した古書に少女の通信簿がはさんであった。昭和23年の小学生。彼女は今どうしているのだろうか。少女を探す旅から戦後77年の隠れた戦後史が見えてきた。